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書きそびれていた映画について [映画]

書きそびれていた映画について

 短い文章が苦手なトシですが、まだ記事にしていない映画があまりにも
多くなってきたのでこの辺で簡潔にまとめて書きたいと思います。


 以下、例によってネタばれがありますのでご了承の上お読み下さい。



「クローバーフィールド HAKAISHA」

 

 この映画を制作したJ.J.エイブラムスは「ゴジラ」に代表される
東宝の怪獣映画に触発されたと語っています。

 共通するのは大きくて凶暴な怪獣が大暴れして街を破壊し、人々を
パニックに陥れる部分だけです。あとは全く独自の物語になっています。

 全編、被害者が持っていたホームビデオに記録された映像と音という
斬新な手法で描かれていて、それが臨場感を生み出しています。

 手持ちカメラの映像で特殊効果を使う訳ですから通常の撮影より
何倍も手間が掛かったことが想像されます。

 出来上がった映像は本当に良くできていて、映画を見ている自分も
現場で体験しているような気分を味わうことができました。

 たった1台のビデオカメラに収められたものという設定は物語の
展開上で制約にもなりますが、逆に何が何だか分からない恐怖という
のがより効果的に描かれていたと思います。

 撮影者の恐怖体験という単純な設定ではありますが、それでいて
ちゃんと物語があるところが秀逸です。

 一度は別れる決心をした彼女が負傷して身動きができなくなっている
ことを知り、あえて危険地帯に留まって彼女を助けに行くという部分が
やっぱりドラマチックです。

 85分という、最近の映画としては短い上映時間ですが、説明的な
部分を排除した結果であり、この長さでも十分見せ場がありました。

 映画館で見てこその映画、そしてもう一度見たくなる映画でした。


 
「バンテージポイント」

 

 こちらは黒澤明監督の「羅生門」に触発された映画です。

 大統領暗殺事件と爆弾テロが発生。映画はこの事件について、時間を
何度も巻き戻しながら、テレビ局関係者をはじめシークレットサービスや
謎の人物、居合わせた観光客など様々な人物に焦点を合わせながら描き、
やがて全貌を明らかにしていきます。 
 
 登場人物それぞれの事件への関わり方、そして正体が明らかになって
いく過程が非常に良いテンポで描かれ飽きることがありません。

 終盤は派手なカーチェイスもあり見せ場がたっぷりです。

 そして1時間30分という上映時間が小気味よさを感じさせます。

 テロリストの動機や目的についての説明を省き、娯楽に徹している
ことが好感が持てます。

 この映画ももう一度見たくなる映画でした。



「隠し砦の三悪人 THE LAST PRINCESS」

 

 黒澤明監督つながりで、こちらはリメイクです。

 オリジナルの脚本に大胆な脚色を加え、現代の観客を意識した
作りになっています。

 オリジナルと比べてどうかということではなく、1本の新作として
見ればそれなりに楽しめる娯楽映画になっていると思います。

 こちらは上映時間が2時間弱あり、やや長い感じがしました。

 終盤の砦での脱出劇はいかにもVFX出身の監督といった趣
でしたがそこだけ浮いてしまって違和感がありました。

 オリジナル版の百姓コンビが「スターウォーズ」のC-3POとR2-D2の
原型と言われていますが、このリメイク版では「スターウォーズ」の
ダース・ベーダーを模した人物が登場するところが面白いです。



「アメリカン・ギャングスター」

 

 リドリー・スコット監督が実話を元に描いた犯罪映画。

 何度もコンビを組んでいるラッセル・クロウ、そして
デンゼル・ワシントンがそれぞれ刑事と麻薬王を演じています。

 悪い奴が豪邸に住んで立派な身なりをしていて、それを
追い詰める刑事たちがチンピラみたいに見えるところが
対比として面白かったです。

 1960年代後半から70年代の話ですが映像や音楽で
その雰囲気を出すことには成功していると思います。

 ただ、この監督にしては地味な印象の映画でした。

 2時間37分の上映時間もちょっと間延びした感じがしました。


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