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2011年に観た映画 [映画]

2011年に観た映画


 毎度のことながら記事を書き終えないまま年を越してしまいました。

 2011年は最近では一番たくさん観た年になり、その数は40本
以上になりました。

 1本ずつ詳細に書くのはもう時間的に無理とあきらめて、タイトルと
印象の5段階評価(◎〇▲△×)を書くに止めます。

 印の付け方にトシの個性が反映されているかもしれません。

 一応トシなりの分類をしてみました。今後時間ができたら分類ごとに
掘り下げてみたいと思います(以前のブログで取り上げた作品は割愛)。


地球侵略

         スカイライン-征服-           △
         トランスフォーマー/
         ダークサイド・ムーン (3D)        〇
         世界侵略:ロサンゼルス決戦     ▲


アカデミー賞受賞またはノミネート

         英国王のスピーチ            〇
         ブラック・スワン               〇
         127時間                    ▲
         未来を生きる君たちへ         〇


午前十時の映画祭・他旧作上映

         ザッツ・エンタテインメント       ◎
         素晴らしき哉、人生!        ◎
         麗しのサブリナ             〇
         山猫                     ▲
         真夜中のカーボーイ         ▲
         ストリート・オブ・ファイヤー      ▲
         勝手にしやがれ            △


R18+(全裸あり・セックスあり・しかしポルノではない、
毒気を含んだ大人の映画)

         冷たい熱帯魚              ◎
         恋の罪                    ▲
         アンチ・クライスト             △
         ハングオーバー!!史上最悪の
         二日酔い、国境を越える      △


アクション

         トロン:レガシー (3D)         △
         ツーリスト                 ▲
         復讐捜査線               ▲
         メカニック(DVDにて鑑賞)     ▲
         ミッション:インポッシブル/
         ゴースト・プロトコル          〇


頭の良くなる薬があったら・・・

         リミットレス                 ▲
         猿の惑星:創世記(ジェネシス)  〇


それなりに見どころはあった外国映画

         アンストッパブル            ▲
         ブンミおじさんの森          △
         ブルーバレンタイン          ▲
         シャンハイ                 ▲
         1911                     ▲
         クロエ                    ▲


それなりに見どころはあった日本映画

         ノルウェイの森              △
         武士の家計簿              ▲
         プリンセス トヨトミ             △
         アンダルシア 女神の復讐     ▲
         大鹿村騒動記              ▲
         マイ・バック・ページ            △


期待してなかったのに意外と良かった!
登場人物に愛おしさを感じられる、心に響く映画

         阪急電車 片道15分の奇跡    〇
         八日目の蝉               〇
         ジュリエットからの手紙        ◎
       


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仙台短篇映画祭 [映画]

仙台短篇映画祭

 今年(2011年)で11年目になる映画祭だそうですが、仙台に住んで
いないこともあってトシは今まで縁がありませんでした。

 そして3.11の大震災後、復旧に関わる仕事で約3カ月滞在したことで
仙台は身近な場所に感じられるようになりました。

 それに加えてその時の仕事仲間の一人が今回、仙台短篇映画祭のために
映画を制作したという縁があり、休みを取って仙台まで観に行きました。


 「ショートピース!仙台短篇映画祭2011」というこのイベントの会場は
せんだいメディアテークという施設でした。

 施設内に180席のスタジオシアターというのがあり、本来はそのシアターで
上映するものだったようです。

 今年は震災の影響でシアターが使えず、1階のオープンスクエアにスクリーンと
客席を設置しての上映会となりました。


 国内や海外の短篇映画を上映する映画祭ですが、今年の目玉と言っていいのが
映画祭のために作られたオムニバス映画です。

 仕事の同僚が制作した映画というのはそのオムニバスの中の1本です。

 311仙台短篇映画祭映画制作プロジェクト作品「明日」というタイトルの
この映画は40人の監督がそれぞれ3分11秒の持ち時間で短篇映画を制作した
もので、上映時間が約130分にもなるオムニバスです。

 3.11が監督たちにどんな影響を与えたか、そして監督たちが「明日」
といものをどう表現するのか、興味をそそられる内容です。

 十人十色と言いますが四十人四十色の個性豊かな短篇が集結して、2時間
以上にわたる上映時間なのに全然退屈しませんでした。  

 3分11秒というのは作る側にとってはかなりきつい制約だと思うのですが
その制約の中で具体的に何をどう表現するか、40人の監督たちが悩み抜いた
末に完成させた作品群はやはり心に響いてくるものがありました。

 喜怒哀楽、不条理、滑稽、絶望、希望、癒し、救い、幻想、などなど本当に
様々なことが描かれていて、全体を通して観るとそれぞれの映画に込められた
熱い思いが相乗効果で大きな力になって伝わって来る気がしました。


 夜勤明けで新幹線に乗って移動、仙台に着いてから昼ご飯を食べて
午後からの上映を観て、夕方の交流会に参加して、遅い晩御飯を食べて
深夜バスで帰るという強行スケジュールでしたが充実した一日でした。


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「SUPER8 スーパーエイト」と「モールス」に共通するもの [映画]

「SUPER8 スーパーエイト」と「モールス」に共通するもの


 モンスター映画「クローバーフィールド/HAKAISHA」は
“被害者がホームビデオで自分たちの体験を撮影した”という設定で
徹底的に主観映像で描かれた快作でした。

 同作品のプロデューサーはJ.J.エイブラムス、そして監督は
マット・リーヴス。

 この二人がそれぞれ監督した新作映画が相次いで公開されました。

 それが「SUPER8 スーパーエイト」と「モールス」です。

 別に示し合わせた訳ではないのでしょうが、なぜかこの2本には
多くの共通点がありました。

 どんな共通点があるかと、作品の印象を書いてみます。


 例によって一部ネタばれになる場合もありますのでご了承ください。


 共通点を挙げてみましょう。

 ・やはりモンスター映画
 ・主人公は思春期に差しかかった少年
 ・両親のうち片方と死別あるいは別居して寂しい家庭環境
 ・アメリカの小さな町
 ・携帯電話が普及していない頃の話
 ・少年は少女と恋に落ちる
 ・(モンスターが現れ)誰も目撃したことのない光景に出くわす
 ・そのことは大人に教えられない秘密
 ・特殊な状況の中で少女を守ろうとする、そして絆が深まる
 ・少年の純粋な心に触れたモンスターは凶暴性を抑え、町を出る
 ・少年と少女は相思相愛のままハッピーエンドになる

 大体こんな感じです。

 モンスターがどんな存在なのかも、映画の作風も全く違うのに
こんなに共通点がある映画をほぼ同じ時期に撮っていたとは
不思議です。

 
 「SUPER8 スーパーエイト」の方は製作がスティーブン・
スピルバーグ。

 そしてJ.J.エイブラムス監督がスピルバーグ作品にどれだけ
心酔し影響されたかを物語るオマージュとなっています。

 宣伝ポスターやチラシの写真は「未知との遭遇」を思い起こさせるし
(時代設定も「未知との遭遇」公開と同じ70年代後半に設定)、
本編ではそれ以外にも「E.T.」「ジュラシック・パーク」「宇宙戦争」などの
映画を連想させるシーンが一杯出て来ます。

 ティーンエージャーたちの冒険という意味では、原案+製作のみ
担当した「グーニーズ」が元ネタだろうと友人が言っていました。

 残念ながら「グーニーズ」は観ていないのですが観たことのある
人の方がその世界観を共有できそうです。

 いずれにせよオマージュであってそれ以上でも以下でもない
というのが正直な感想です。

 何か特別な目新しさを期待して観るとちょっと物足りないです。

 それでも映画に対する愛を感じる作品ではあります。

 8ミリフィルムで映画を撮影する少年たちの姿にエイブラムス監督
自身の若かりし頃をダブらせて描いているだろうというのは容易に
想像できます。

 才能が認められて大作を監督するようになった今、初心に帰って
自分と映画との関わりの原点を見つめているような、そんな雰囲気が
伝わって来ます。

 観ているトシもかつては8ミリ映画を自主制作した経験の持ち主なので
懐かしくもありちょっとわくわくできる映画でした。

 最後に少年たちの撮影した8ミリ映画の“完成品”が映し出される
ところが良かったです。


 「モールス」にも元ネタがあり、スウェーデン映画「ぼくのエリ
200歳の少女」のリメイク作品です。

 元の映画を観ていないので比較はできませんがこの作品には
マット・リーヴス監督が紡ぎ出す独特の雰囲気があります。

 孤独な少年と謎めいた少女の心の交流が丁寧に描かれていて、
そこに連続猟奇殺人という只ならぬ事件が絡んで来ます。

 スリラーですがただ単に人を驚かせたり怖がらせたりする類の
ものとは一線を画し、あくまでも主役の二人の心に焦点を当てていて
それ故に大変情緒深い印象を与えます。

 この映画が好きかどうかと言えば好きではあるのですが、宣伝
チラシにあるような絶賛コメントで人に薦めたくなるかというと
それは微妙です。

 ちょっとご都合主義なところがある脚本。できるだけ原作に
忠実に描いたらしいのでオリジナル版もそうかもしれません。

 どれだけ工夫してもやはりどこかに不自然さ、強引さが
感じられてしまいます。

 例えば少年が、(相手の少女の正体を知らない段階で)「血の契り」を
結ぼうとして自分の指を切る件が唐突です。

 滴る血を見た少女が反応してヴァンパイアの本性を現してしまう
という流れになるのですが、わざとらしい展開だという印象は
ぬぐえません。

 あと、ヴァンパイアが人を襲ったり壁をよじ登ったりする場面が
いかにも特殊効果で描いた感じがして違和感があります。

 その場面だけ手抜きに感じられたのはトシだけでしょうか。

 せっかくいい雰囲気でドラマを描いているのだから、特殊効果にも
細心の注意を払ってできるだけ自然に見えるようにして欲しかったです。

 部分的に納得いかない点はあるものの、主役二人の演技が良かったし
全体として心に残る作品でした。 


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自分の趣味に合わなかった映画 [映画]

自分の趣味に合わなかった映画

 
 お金を払って観る以上は楽しめるものを観たいと思い、映画を選ぶ時
にはある程度ふるいにかけて、最初から興味が持てないものは当然
観ることはありません。

 しかしそれなりの興味があって観た中にもハズレはあります。

 トシの感性に響かなくて、趣味に合わない、簡単に言えばつまらなかった
映画が何本かあります。

 個人の趣味・嗜好なので他の人が観たら全然違う印象で捉えるかもしれませんが
トシにとっては「なんじゃこりゃ?」「退屈」「途中で帰ろうかな」「眠い」
という感想しか持てない残念な映画があるのは事実です。

 以下に挙げる3本は◎〇▲△×の5段階評価なら×か良くても△まで
という、トシと相性が悪かった映画です。


 例によって一部ネタばれになる場合もありますのでご了承ください。



「毎日かあさん」

 西原理恵子原作のベストセラーコミックを実写映画化、主役の夫婦を
小泉今日子と彼女の“元”夫永瀬正敏が演じるというので話題になりました。

 二人とも好きな役者なので期待して観たのですが結果がっかりです。

 原作を読んだことが無いのですが、多分西原理恵子が自分自身と
その家族をネタにマンガという表現手段で描くからこそ面白いのでしょう。

 原作が受けたからといってそれをただ生身の人間に演じさせても
受けるかといったらそれは間違いです。

 映画的な味付けが感じられず笑いも不発。

 後半は難病ものになって、人が死ぬのだから悲しいのは当たり前ですが
やっぱり映画でこその表現が無くて心に響きませんでした。

 原作の人気にあやかろうとした安易な企画。残念でした。

「東京公園」

 ロカルノ国際映画祭コンペテション部門にて、金豹賞(グランプリ)
審査員特別賞を受賞したとのことです。

 この作品を素晴らしいと感じる人がいるのは間違いないようです。

 しかしトシにはどこが面白いのかさっぱり分かりませんでした。

 退屈で退屈で、何度席を立とうと思ったことか。

 肌に合わなかったとしか言いようがありません。

「ゴダール・ソシアリスム」

 “知る人ぞ知る”ジャン=リュック・ゴダール監督作品。

 宣伝チラシに坂本龍一の絶賛コメントが載っていたのでつられて
観た訳ですが、眠たくなったという記憶しかありません。

 芸術家の坂本氏と凡人のトシとで受け止め方がこうも違うのかと
思うと、ちょっと情けない気もしました。

 でも感性が鈍いと言われようが、トシが映画に求めるものと方向性が
全く違う作品だったのですから仕方がないです。

 正直に分からなかった、つまらなかったと言うしかありません。


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仙台で映画三昧 [映画]

仙台で映画三昧

 今年(2011年)は8月時点ですでに約30本の映画を観ている
のですが、この数は自分としては多い方です。

 これだけたくさんの映画を観ることができたのは出張で仙台に
滞在したことが大きく影響しています。

 仙台にいた約3カ月の間に18本観ました。

 仙台市内の映画館の数は決して多くはなくて、行く場所は限られました。

 シネマ・コンプレックスが3館。MOVIX仙台(震災の影響で休館
していたのが6月に営業再開)、チネ・ラヴィータ、フォーラム仙台です。

 その中でフォーラム仙台は寝泊まりする場所から徒歩数分の好立地
だったので特に多く行きました。

 もう一館、独自の視点で映画を選ぶ単館上映のセントラルホール。ここは
新作だけでなく旧作を特集上映する名画座としての一面もあります。

 東京でやっているモーニング(午前中)やレイト(20時以降)の
割引は仙台でもやっていて、トシは主にその割引料金で観ました。

 あと、途中で気付いたのですがレディースデーだけでなくメンズデー
という設定もありました。

 トシの記憶ではメンズデーの設定がある映画館は東京には皆無だった
気がします。

 男女差別のない仙台って、いい所だなと思いました。

 そしてレディースデーとメンズデーの割引料金は1000円。

 トシは時間の許す限りメンズデーに映画館に通いました。

 通常料金を払ってまで観る気がしなくても、1000円なら一応
観ておこうかなという気になります。

 万が一自分の趣味に合わない映画だったとしてもあきらめが付きます。

 あと、チネ・ラヴィータとフォーラム仙台とで共通のスタンプカードが
あって、スタンプを10個貯めると1回無料鑑賞のサービスがあります。

 そのことも積極的に通う動機になりました。

 パソコンを持たないで行ったので自分なりの余暇の楽しみと言ったら
飲み食いか映画ぐらいだったというのもあります。

 そんな訳でトシの仙台出張は映画三昧になりました。


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2010年に観た映画・その4 [映画]


2010年に観た映画・その4


 今年(2011年)に入って8月時点で約30本という、自分としては
たくさんの映画を鑑賞した年になりました。

 なのにいろいろあってまだ全然記事に出来ていません。

 今年観た映画どころか、2010年に観たまま書き残していた
映画もあるので、まずそちらから片づけて行きたいです。

 映画鑑賞はそれ自体が楽しみなのはもちろんですが、ブログを書く
ようになってからは記事として残しておくこともまた楽しみの一つに
なりました。

 そして観た映画は一応記事にしないと気が済まなくもなっているので、
短くてもいいから全部の映画について書いて行こうと思います。


 例によって一部ネタばれになる場合もありますのでご了承ください。


「(500)日のサマー」

 男と女のすれ違いを描いたコメディです。男はあくまでも恋人に
なりたいのに、女は心を束縛される関係を拒否します。

 それでいて普通にデートはするし肉体関係もあるという不思議な
間柄です。

 セフレと割り切ればいいのに男の方だけが本気になってしまうという
残念なパターンです。

 この、成就しない関係の顛末を出会いから順に描いて行くのではなく
時間をバラバラに分解して「何日目」と注釈を付けて順不同に並べて
いるところに特徴があります。

 男を振り回す不思議ちゃんを演じるのがズーイー・デシャネル。
「イエスマン」同様、ちょっと変わった女性を好演しています。

 余談ですが彼女が出演したM・ナイト・シャマラン監督の「ハプニング」は、
原題は「SUMMER」だったんですね。

 そしてこの映画では彼女の役名が「サマー」。彼女と破局を迎えた男が
次に出会う女性が「オータム」というオチがありました。

 またまた余談ですがこの映画の手腕が認められたマーク・ウェブ監督が
新スパイダーマンを撮り、2012年夏公開予定だそうです。

 とても楽しみです。


「ラブリーボーン」

 犯罪に巻き込まれ不慮の死を遂げた少女が、戸惑いながらも自分の
死というものを理解し、やがて受け入れて死後の世界へと旅立つまでが
描かれています。

 少女自身の苦悩と並行して、彼女が失踪したことで辛い日々を送る
家族の様子も描かれています。

 魂は残っていてもそれを伝えることができないもどかしさがあります。

 天国というものがあるとしたらこんな世界だろうというのが、
ピーター・ジャクソン監督ならではの幻想的な映像で描かれています。

 死後の世界というのは現代の科学では証明できないですが、あって
ほしいと思うし、あると信じればいつか必ずやって来る自分の死を
素直に受け入れられる気がします。

「ソルト」

「ナイト&デイ」

 2本とも設定そのものはありがちで、裏切り者にされた諜報部員が
人並み外れた頭脳と肉体、強運を駆使して問題に立ち向かう話です。

 この手の話は物語がどうのこうの言っても始まりません。話の
荒唐無稽ぶりにケチを付けても仕方がありません。

 いくら鍛え上げた肉体でも、何人もの男を一撃でノックアウトできる
訳がない---などと言っちゃあおしまいです。

 どんな見せ場があるか、役者の魅力が発揮されているかどうかで
価値が決まるものでしょう。

 それぞれ違った切り口で描かれていますが、「ソルト」はアンジェリーナ・
ジョリー、「ナイト&デイ」はトム・クルーズ&キャメロン・ディアスの
持ち味が活かされてなかなかの娯楽作品に仕上がっていると思います。

 後に残るものが無くても、観ている間十分に楽しめればそれでいいと
思える、そういう種類の映画でした。


「インセプション」

 これもある種のスパイ・アクションものですが、他人の潜在意識に
侵入してアイデアを盗んだり、あるいはある考えを植え付けたりする
という独自の設定が新鮮です。

 催眠状態で共有する仮想現実というのがいかにも映画的な見せ場に
なっています。

 私たちが眠っているときに見る夢とは違ってその世界を仕掛け人が
自分の都合がいいように構築できるとか、潜在意識の中では現実の
世界にいるよりも短時間で多くの経験ができるとか、この作品なりの
ルールみたいなものがあって、その複雑さに少々戸惑うことも
ありましたが面白かったです。


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2010年に観た映画・その3 [映画]

2010年に観た映画・その3

 

 2010年に観た映画の印象を短く記録していますが、続きは年を
またいでのアップになってしまいました。今日は4本アップします。


 例によって一部ネタばれになる場合もありますのでご了承ください。

 

「アバター」3D

 待ちかねていたジエームズ・キャメロン監督の最新作。

 彼の才能を再認識させられるものでした。見事です。

 架空の惑星「パンドラ」の様子が、個性的に、しかもまるで実在するかの
ような現実感で描かれています。

 自然環境や生態系の見た目が地球上のものと違うのは当然として、先住民の
文化や言語までも新たに作りだしているところがすごいです。

 類型的ではない、この映画独自の世界がそこにありました。

 物語の構造は決して目新しくはないものの、いかに観客の興味を惹き付け
感情移入できるように描くか、といった語り口の巧さによって最後まで
飽きさせません。

 そしてアクション映画の大作をいくつも手掛けてきたキャメロン監督らしい
躍動感ある演出。

 トシが感心したのはデジタル技術を駆使した本格的な3D映画といった
技術的な面よりもむしろ根底にある監督の世界観、想像力です。

 何をどう描くかが大切なのであって、技術というのはそれを補うために
あるのです。

 技術的には最高水準のものを見せていながら物語としては退屈だった
「ス●ー・ウォー●」シリーズや「ト●ンスフォ●マー」シリーズの監督たちが
持っていないものをキャメロン監督は高い次元で持っていると思います。

 キャメロン監督の頭の中にはアイデアが一杯詰まっているだろうと
思います。しかしそのアイデアに以前は技術が追いつかなかった、そして
ようやく思い描いたものに近い形で映像化できる時代が来たのです。

 「アバター」のような作品を完成させるには気の遠くなるほど緻密な
作業の積み重ねと製作費が必要でしょうが、そうやって完成した映画を
お小遣いの範囲で観ることができる私たちは幸せです。


「トイ・ストーリー3」3D

 3Dらしさが存分に楽しめるアニメです。

 観ていて楽しいのはもちろんですが、大人の鑑賞に耐えるだけの
しっかりした物語があります。

 おもちゃで無邪気に遊んだ子供もやがては成長して、おもちゃは
用済みになってしまいます。

 おなじみのおもちゃたちが今回直面するのはそんな切実な場面です。

 どんな運命が待っているか不安な彼らですが、疑心暗鬼になったり
しながらも友情の絆をさらに深めて行くところがいいです。

 愛情に満ち溢れた結末に思わず泣いてしまいました。

 心に残る作品です。

 ちなみに前座で上映された短編の3Dアニメも面白かったです。


「ベスト・キッド」

 こちらも家族で楽しめる映画です。

 慣れない環境の中で苦しみながらも自分を鍛え上げ、そして大きな
事を成し遂げる少年に拍手喝さいを送りたくなります。

 変にませた嫌味な子供ではなくて、普通の、弱点もある子供が
主人公というのがいいです。

 ジャッキー・チェン演じる師匠は事故で家族を失い抜け殻のように
暮らしている男。少年は父親と死別しています。

 二人の出会いがお互いの人生をどう変えていくかが見ものです。

 ちょっと上映時間が長いですが、師匠の人間性やカンフーの真髄とは
何かを描いた部分はあってよかったと思います。

 家族向けの娯楽映画なので主人公が黒人であることやアメリカ人で
あるという理由で差別されたりいじめられたりすることはありません。

 物語の構造は割と単純ですが観客の心をうまく惹きつけいてて、最後は
みんなで試合を見ているような気分で応援したくなります。

 映画初主演のジェイデン・スミスはこの役作りのために実際に体を
鍛えたことでしょう。その努力が映像に表れていました。

 将来は親譲りで細マッチョのスターになれそうです。

 

「アイアンマン2」

 期待したのに、これほど裏切られた映画はありません。

 つまらなくて途中で寝てしまいました。


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2010年に観た映画・その2 [映画]

2010年に観た映画・その2

 

 今年観た映画の印象を短く記録していますが、2回目は邦画について。
例によって一部ネタばれになる場合もありますのでご了承ください。

 

 なんとなく「同じお金を払って観るなら娯楽性の高いもの」という
選択基準からお金をかけたハリウッド映画に目が行ってしまいます。
邦画でも巷の評判が高ければ気になって観ることがあるのですが・・・。


「アウトレイジ」

 ヤクザの抗争を描いた娯楽映画です。日本では客が入らないと言われる
北野武監督作品としてはヒットしたようで、続編の企画がすでにあるそうです。

 痛そうな暴力シーンが話題になりました。確かに痛そうで身の毛もよだつ
思いで見るのですが、「全員悪人」と言うだけあって、悪い奴が同類の
悪い奴を傷めつけたり殺したりするという構図から逸脱しないのが救いでした。

 まず結末から考えるという北野監督。この作品の結末は意外性があるし、
「一番ずるい奴が一番得をする」ところに妙に納得させられました。


「必死剣鳥刺し」

 好きな場面もあるのですが、全体としては話の展開がまどろっこしくて
やや退屈でした。

 この映画も意外性のある結末を迎えるのですが、そこにある不条理さを
描くための中盤が回りくどいというのが正直な感想です。 

 それでも主人公が刀を抜く場面以降はものすごい緊迫感がありました。
見せるためのチャンバラとは一線を画した、「真剣勝負」を実感させる
殺陣に生々しさを感じました。

 死に場所を求めていた時には死なせてもらえず、生きる希望が芽生えた時に
罠にはめられ無念の思いで殺される侍が哀れでした。

 ハッピーエンドではなかったけれど、だからこそ心に訴えてくるものが
ありました。


「悪人」

 平凡に生きていた人々がある出来事をきっかけに歯車が狂い出し
苦悩する様が描かれています。

 特別な人ではない庶民の生活が丁寧に描かれていて、「こういう人、
自分の身近にもいるよなぁ」と感じさせます。

 その平凡な人々が悲劇に襲われるところに現実的な怖さを感じました。

 伝わって来るものはあるけれど、琴線に触れるというほどではなく、
小粒な作品という印象が残りました。


「インシテミル」

 綾瀬はるかが出演しているので観ない訳にはいきませんでした。

 しかしがっかりな内容でした。

 桁違いの報酬につられて「実験」に参加したメンバーに殺し合いを
させて、それをインターネットで生中継するという荒唐無稽な話に
説得力が全くありません。

 いかにも虚構の話ですが、「ゲーム」としての面白さもあまり
感じられず、最後まで映画的な高揚感を得られないまま終わって
しまいました。

 個人の価値観にもよりますが、少なくともトシにとっては
お金を払って映画館で観るのはお金がもったいなかったです。


「SPACE BATTLESHIP ヤマト」

 観る前からあまり出来が良くないという噂を聞いていたので、
多大な期待はしなかったです。

 そして、期待しなかった分「思ったほどひどくはなかった」と
感じました。

 「スター・トレック」で始まり途中は「スター・ウォーズ」や
「インデペンデンス・デイ」も入ってきて、締めは「アルマゲドン」。
そのものずばり似ている訳ではないですが雰囲気がそんな感じでした。

 VFXに関してはそれなりに頑張っていると言える場面もありますが
やっぱり金に物言わして作られたハリウッド映画にはかないません。

 スピード感を表現しようとしているのでしょうが、戦闘機の
チョコマカした動きはいかにもおもちゃを飛ばしている感じでした。

 役者さんたちの演技が妙に軽い感じだったのが作品全体の印象にも
影響していて、大作を観た醍醐味は感じませんでした。

 オリジナルのアニメを真剣に観ていた訳ではないので、比べて
どうなのかということは分かりません。

 それでもオリジナルをただなぞったものではなく山崎貴監督作品として
一本筋が通っている感じがしました。

  アナライザーって、あんなに「強い」ロボットだっけ?とか、
古代進と森雪とのラブシーン?とか、いい意味で予想を裏切って
くれました。

 この映画ならではの設定や解釈が映画的な見せ場に貢献していました。


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2010年に観た映画・その1 [映画]

2010年に観た映画・その1


 今年はちょうど20本観ました。

 全く記事にしていなかった20本を振り返ります。例によって
一部ネタばれになる場合もありますのでご了承ください。


 * 「午前十時の映画祭」何度見てもすごい50本 *

   TOHOシネマズが過去の名作を厳選して週替わりで上映する企画です。
  時間とお金があればすべて観たいと思ったくらいですがそうもいかず、
  トシが観たのは6本だけでした。

   記事の中で故人となった人の名前も出てきますが特に「故人」と
  断り書きを入れませんのであしからず。

 

 「ショーシャンクの空に」

  全く内容を知らずに観たのですが、一見何でもないようなエピソードが
 実は重要な伏線になっていて全部最後の脱出劇につながっているという
 構成がとても良く出来ていました。

  いかにも映画的な内容だったし人物描写も見事でした。

  水野晴朗さんを真似て「いやぁ、映画って、本当にいいもんですね」
 と言いたくなる1本でした。

 

 「ミクロの決死圏」

  人類初の月面着陸を数年後に控えた時代のSF映画。

  NASAのアポロ計画が外宇宙に向けたものであるのと対照的に、
 この作品では人間を乗せた潜水艇が縮小されて人体内部に入り込みます。
 それでいて管制室の様子などが宇宙計画のものを連想させるところが
 面白かったです。
 
  実は手塚治虫さんの作品をパクったものではないかと言われていますが、
 それを差し引いても当時として最新鋭の医学知識と撮影技術を駆使して
 肉眼で見ることのできない世界を描いた努力は評価したいです。

  原題の「FANTASTIC VOYAGE」にふさわしい映画でした。

 

 「映画に愛をこめて アメリカの夜」

  映画の撮影現場そのものを題材にした作品で、フランソワ・トリュフォー
 監督が自ら映画監督役で出演。

  撮影中に様々なアクシデントが起こり、そこでスタッフ・キャストが
 チームワークを発揮してなんとかクランク・アップするという内容です。

  アクシデントといっても出演者やスタッフの痴話ネタが多いところが
 いかにもフランスっぽいと感じました。

  物語がどうのこうのと言うよりも、監督の映画に対する情熱や人生哲学
 のようなものが反映されているところが良かったです。


 「明日に向って撃て!」
 「スティング」

  前者はアメリカン・ニューシネマ、後者は1930年代ブームに乗り
 ヒットしたものと記憶しています。

  いずれもジョージ・ロイ・ヒル監督、ポール・ニューマンとロバート・
 レッドフォードが共演。この3人の絶頂期の作品です。

  片や時代にそぐわなくなった列車強盗、片や詐欺師の話です。

  悪いことをする連中の話と言ってしまえば元も子もないですが、
 飄々とした兄貴キャラのポール・ニューマンと若造キャラのロバート・
 レッドフォードがそれぞれいい味を出していてどちらも憎めないです。

  とんでもなく不利な状況に置かれていてもそれを意に介さないかのような
 二人の掛け合いがユーモラスです。

  監督の演出ぶりだけでなく音楽との相性の良さも印象的でした。

 

 「刑事ジョン・ブック/目撃者」

  暴力が日常茶飯事の都会の刑事と、現代文明を受け入れず非暴力を
 貫くアーミッシュの家族を対比させた映画。

  大義名分があれば悪い奴に暴力をふるってもいいのか?もっと話を
 広げて軍が敵国を攻撃することは正当化されるのか?そこまで考え
 させられる映画です。

  頑ななまでに現代文明を否定し、一切の暴力を否定するアーミッシュの
 人々。彼らは信仰に忠実な生き方をしている訳ですが、物欲や目先の
 利益を優先する大多数から見れば不思議な集団と映るようです。

  でも広い視野に立って見れば、世界中の人々がアーミッシュのような
 生き方をしていればあらゆる争い事が解消してみんなが平和に暮らせる
 のではないでしょうか。

  物語はご都合主義的というかちょっと説得力に欠ける部分もありますが
 全体として心に残るものがありました。


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「パブリック・エネミーズ」「ゼロの焦点」「2012」 [映画]

「パブリック・エネミーズ」「ゼロの焦点」「2012」


 いずれも去年の12月に観たまま記事にしていませんでした。

 「パブリック・エネミーズ」は1930年代のアメリカに
実在した犯罪者を描いたもの。

 「ゼロの焦点」は戦後の日本を舞台にした松本清張原作の
推理小説が原作。

 「2012」は2012年に起こる天変地異によって人類の
ほとんどが滅亡するという空想の世界。

 観ているこちらの日常とはかけ離れた話ですが、視覚的な
部分でそれぞれ趣向を凝らして時代の雰囲気や独自の世界観を
描いていたのが興味深かったです。

 一流のスタッフ・キャストによって作られており及第点だとは
思いますが、琴線に触れるほど際立った作品はありませんでした。

 以下、例によってネタばれの場合もありますのでご了承の上
お読みください。


 「パブリック・エネミーズ」

 ジョニー・デップのファンという訳ではないトシにとっては
ごく普通の映画でした。

 実録ものですが、セリフやちょっとしたエピソードがいかにも
映画用に脚色された感じでした。

 脱獄や銀行強盗が意外と簡単そうに見えました。頭の悪いトシは
刑務所や警察に協力者がいるからだろうと推測しつつもからくりが
良く分からないままでした。

 「自分の捜査本部をアポなし訪問するデリンジャー」の場面には
笑えました。主要な捜査官が出払っていたとはいえ、誰も彼に
気付かないとは。


 「ゼロの焦点」

 「広末涼子、中谷美紀、木村多江の3大女優共演」というのが
最大の売りで、確かに3人の演技を見て感心することはできます。

 松本清張の生誕100年を記念して制作された、おそらく関係者に
とっては深い思い入れのある作品かもしれません。

 そして小説としては原作者の代表作と言える名作なのでしょう。
(トシは読んでいません)

 しかしこの原作で描かれる時代背景がピンと来ない観客も多い
はずです。トシも頭では理解できても実体験を伴わないので
遠い昔の話としか感じられません。

 なぜ今、「ゼロの焦点」を映画化したのか。この作品を通じて
観客に何を伝えたかったのか。それが不明です。

 トシは現代社会との接点が見いだせなくて、あまりその世界に
入って行けませんでした。

 最後まで見て、物語の全体像が見えてもやっぱり「で、何が
言いたかったの?」という疑問は残りました。

 トシが鈍いのかもしれませんが、作り手からのメッセージが
何も伝わってきませんでした。

 物語について言うと、人殺しの動機が「消し去りたい過去があり、
そのために邪魔になった人物を闇に葬る」というものです。

 これって、同じ原作者の「砂の器」と構造が一緒でした。

 そう言えば原作者は違うけれど角川映画のヒット作「人間の証明」
もそんな話でした。

 そういう動機で人が殺せるものなのかどうか良く分かりませんが
作家の先生的には「あり」なのでしょう。

 本筋とは関係ありませんが、売春婦を取り締まる進駐軍の一人が、
捕まえそこなった売春婦に対して「サノバビッチ!」と言い捨てる
場面が笑えました。

 英語のスラングで定型化した罵り言葉なのでしょうが、直訳
すると「売女(ばいた)の息子め!」とでもなる言葉を、売春婦
に向かって言うのって不思議な感じでした。


 「2012」

 いまいちだった「日本沈没」や「ノウイング」を見て感じた
もやもやを吹き飛ばしてくれるような、見せ場たっぷりの映画でした。

 主人公の家族構成や距離感、危機脱出の過程で父親らしさを発揮して
家族から見直される物語は「宇宙戦争」に似ています。

 「宇宙戦争」同様に主人公の目を通して見た大災害というものが
良く描かれていました。

 第三者的な視線ではなく当事者の視線で疑似体験するような
迫力を感じました。

 やっぱりこういう話を観客の共感を呼びながら効果的に見せるには
話の構造が似てしまうのは仕方がないのかもしれません。 

 それにしても主人公であるお父さん、ジェームズ・ボンドと
いい勝負になるほどの強運の持ち主です。

 普通なら命がいくつあっても足りない状況から、必ず危機一髪で
脱出します。最初から荒唐無稽な話だと思って見ているので
どんなにご都合主義でも許せてしまう気がしました。

 極めつけは飛行機で「方舟」を目指す場面です。ハワイで燃料を
補給しなければたどり着けない彼方にあるのですが、あいにく
ハワイは壊滅状態。

 普通なら万事休すです。ところが!!方舟を建設していた山脈が、
(確かチベットにあったのに)無傷で、何千キロも水平移動して
主人公たちの目の前に現れます。そこまでやるか!

 いや、どうせ嘘の話なんだから徹底的にやってくれて結構です!

 最後の方で、方舟のハッチが閉まらないというトラブルが発生。
よくあるパターンだと誰かが自分の命と引き換えに問題を解決して
大勢の命を救う、みたいな展開になります。

 しかしそこは「強運の持ち主」のお父さん。問題を解決し、
そして生還します。「うちのパパ、やっぱりすごい!」となって
めでたしめでたしでした。

 世界の何十億人もの人々が犠牲になる映画ではありますが、
助け合うことの尊さも描かれており、観終わって暗い気分になる
ことはありませんでした。


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