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「デジャヴ」 [映画]

「デジャヴ」

 トニー・スコット監督、デンゼル・ワシントン主演の最新作。
なかなか面白かったです。

 例によって映画の内容に触れながら書きますので、これから見る予定の
方はこの先を読まないことをお勧めします。



 予告編が良く出来ていて、どんなミステリーなのかとても興味を持ちました。
予告編で見た限りでは主人公に予知能力がありそうな感じでしたが・・・。

 爆弾テロと、テロ被害者に見せかけた一人の女性の殺害事件。

 ストーリーが進む中、捜査官である主人公ダグが連れて行かれた研究所
では事件現場の過去の映像がモニターされています。音も聞こえます。

 別に防犯カメラが設置してあったとか事件発生を予知した何者かが撮影した
とか、そういうことではなくて特殊な技術が使われているようです。

 すごいのは手元操作でズームしたり場所を移動したり360度自由な
角度から見たり出来ることです。

 いくら科学技術が発達したって、そんなことあり得ないでしょう。そして
不思議なことに巻き戻しは不可です。

 駄目押しなのはカメラが被害者の事件前の自宅内部をモニター出来ること。
さらにその被害者は「誰かに見られている」感覚を覚える・・・。

 なんじゃこりゃ?と誰もが思うでしょう。ほんと、ぶっ飛ぶような展開です。

 結局その研究所にあるのは一種のタイムマシンだったという種明かしが
待っているのですが、全くのご都合主義です。

 ここで「ふざけるな」と席を立つも良し、どんな展開が待っているかを
見届けるも良し、観客の自由です。

 タイムマシンに関するもっともらしい説明を笑いをこらえながら聞いて
いられる忍耐力のある人はその先のスリリングな展開を楽しむことが出来ます。

 タイムマシンというご都合主義の産物を許せないというなら、多くの
SF映画を否定することになります。

 そのものずばりの「タイムマシン」や、「バックトゥザフューチャー」、
「ターミネーター」だって否定しなければなりません。

 「デジャヴ」の場合、他のSF作品と違いSFらしくない始まり方をして
普通の犯罪捜査ものらしく話が展開していきます。

 その流れの途中にいきなりタイムマシンが現れるので「聞いてないよー」と
面食らう訳です。ま、そこは許して先へ進みましょう。

 この作品、伏線の張り方が見事です。

 被害者の殺され方。伝言。留守番電話。血をふき取った布。なぜか被害者宅に
残っていたダグの指紋。救急車が突っ込んだ跡のある焼けた建物。それらに
まつわる話が映画の後半にもう一度出てきて「なるほど」と納得します。

 あと、過去をモニターしながら過去の犯人の車を追跡するという部分が
目新しいです。モニターできるのがその時点から4日と6時間前の過去と
決まっていて、同時進行でしかモニター出来ないところがミソです。

 物語の後半は何らかの方法でテロを阻止できるか、被害者を救えるかという
ところに焦点を当てています。

 過去へメモを送る作戦は失敗し思わぬ展開になります。

 結局「現在」の犯人は逮捕され、一応の解決となります。タイムマシンの
チームも解散。しかし納得できないダグ。「4日前の彼女(被害者)はまだ
生きている。なんとかして救い出さねば。」という訳です。

 過去に送り込まれたダグは間一髪のところで彼女を救出。しかし彼は負傷し
犯人は逃走。

 この先は「未来」を知っているダグがどうやってテロを防ぐかが見所です。

 トニー・スコット監督はやはりこの手の作品を面白く見せる術を心得ていて、
最後まで目が話せないサスペンス映画でした。 

 そういえば1960年代に放送されたテレビシリーズ「タイムトンネル」で
自ら実験台になり過去や未来へ転送される二人の科学者がいましたが、
その内の一人がダグという名前でした。


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