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「スター・トレック」「天使と悪魔」「レッドクリフPartⅡ 未来への最終決戦」「バンコック・デンジャラス」 [映画]

「スター・トレック」「天使と悪魔」「レッドクリフPartⅡ 
未来への最終決戦」「バンコック・デンジャラス」

 1本1000円で見られるサービスデーに映画の「はしご」を
するのがトシの楽しみの一つです。6月1日に見たものを中心に
一気に報告します。


 以下、例によってネタばれの場合もありますのでご了承の上
お読みください。


 「スター・トレック」

 

 かつてテレビシリーズで、そしてオリジナル・キャストによる映画化でも
人気を博したSF。新作はどんな映画になるかとても楽しみでした。

 同じ看板を掲げる以上、あまりにもかけ離れたものにならないよう、
主要な登場人物やUSSエンタープライズ号のデザインは旧作から
引き継いでいます。そしてオリジナル・キャストのレナード・ニモイも
重要な役で登場します。

 しかしバットマン・シリーズ同様、物語の原点までさかのぼって全く
新しく構築した作品です。登場人物のほとんどが若々しいです。

 USSエンタープライズ号の処女航海と、若きジェームズ・T・カークが
数々の困難を乗り越えてキャプテンの座を引き継ぐまでが描かれます。


 格段に進歩した視覚効果、いまどきの映画らしいスピード感あふれる
演出が観客を画面にくぎ付けにします。

 監督が「M:i:Ⅲ」やテレビ「LOST」のJ.J.エイブラムス。
危機的状況が容赦なく襲ってくる演出が際立っています。

 一難去ってまた一難という生易しいものではなくて、危機的状況が
合い盛り状態。同時進行でいくつもの困難を乗り越えないといけない、
そんなスリリングな場面が彼の得意技です。


 船体のワープとか人物の転送とかで移動が楽々なのがいいです。
ワープでは加速度を感じないので船内の人物は普通に椅子に座って
いられます。

 船外の人物が危機一髪のときは絶妙のタイミングで転送(回収)。
さっきまで絶体絶命だった人が次の瞬間には何事もなかったように
船内にいるという訳です。

 この設定は旧作にもあったのですが新作の方がはらはらさせる
演出に効果的に用いられています。


 残念ながら物語にはトシの頭では理解できない部分もありました。
瞬時に空間の移動ができるのはいいとして未来の人物が過去に戻る
とかいうあたりは頭が混乱してしまいます。

 今回の敵役が攻撃してきたり惑星を破壊したりする目的というのが
単なる勘違いから来ているらしいですが、それじゃただのアホです。

 そんなアホに対して、カークやスポックをはじめUSSエンタープライズ号の
若き乗組員たちが力を合わせ、お互いに成長していくところが
いいです。

 物語は嘘っぽく荒唐無稽であるものの登場人物の個性をうまく
引き出していると思います。仕掛けよりも人物重視の映画になっている
ところが魅力です。

 

 「天使と悪魔」

 ご存じ「ダ・ヴィンチ・コード」と同じ原作者・監督・主演男優で
作られた第2弾。

 期待を裏切らない、堂々たる作品に仕上がりました。何事にも
そつがありません。

 信仰と科学は両立するのか、というテーマが軸になっていますが
万人向けの、良くも悪くも最大公約数的な描写でうまくまとめています。

 細かいところでは突っ込みどころがないとはいえませんが、娯楽性を
追求した作り話だと割り切って見れば許せます。

 事件が解決したと思ったら最後にどんでん返しがあります。結末を
知った上でもう一度見るのもまた楽しいだろうと思いました。  

 

 「レッドクリフPartⅡ 未来への最終決戦」

 こちらもしっかりした原作に基づいた娯楽巨編です。

 三国志の物語を知らない人でも楽しめるようにとても分かりやすく
作られています。

 それでいてジョン・ウー監督らしさもしっかり出ていて印象的な
場面がたくさんあります。

 説明的なセリフは最小限で、可能な限り視覚を通じて描いて
いこうとする姿勢が感じられました。映画的魅力あふれる作品です。
 
 見終わっての満足感が大きいし、しばらく余韻に浸っていたく
なりました。

 

 「バンコック・デンジャラス」

 タイ映画「レイン」をニコラス・ケイジ主演でリメイク。製作には
ハリウッドの有力プロデューサーが携わっています。

 しかしオリジナル版のパン兄弟が監督するという“セルフリメイク”
というのが特徴です。

 オリジナル版を見ていれば比較する面白さというのもあるでしょうが
トシは残念ながら見ていません。

 リメイク版を見た印象ですが、いまいちでした。

 最近見た“レイン”つながりの映画で「レイン・フォール 雨の牙」
というのがありますが、奇しくもいろいろ共通点があります。

 ・アジアの大都市が舞台
 ・ハリウッドの大物俳優と現地の俳優が共演
 ・フィルム・ノワールを意識した、色調を抑えた画面
 ・天涯孤独な暗殺者(プロ中のプロ)
 ・堅気の女性との中途半端な関係
 ・アクションがいまどきの映画としては可もなく不可もなし
 ・観客に一番伝えたかったことは何なのかいま一つつかめず
 ・期待したほど面白くなかった


 「バンコック・デンジャラス」に話を戻します。

 堅気の女性との関わり方が不自然なのが致命的です。バンコクでの
暗殺依頼を最後に引退しようと決心したプロの暗殺者が、なんで
あああいう行動に出るのか理解できませんでした。

 自らに課したルールのひとつに「堅気の人間と関わらない」という
のがありながら、もう少しで足を洗うという大事な時にナンパしてる
場合か?!という疑問が湧きました。

 しかも相手は言葉も通じず育った環境・文化も何もかも違う女性。
不釣り合い・場違いな感じと、なぜ今誘わないといけないのか
説得力がない不自然さ。何考えてるんだか分からなくなりました。

 引退を前にして気が緩みすぎです。この主人公もアホです。

 悲劇的な結末も含め自業自得としか思えませんでした。

 ニコラス・ケイジは決して嫌いな俳優ではありません。次回作に
期待です。「ノウイング」は予告編で見る限り面白そうです。


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コメント 2

コッスン

バンコック・デンジャラスまったく同感です。
>引退を前にして気が緩みすぎです。この主人公もアホです。
話に無理がありましたね
by コッスン (2009-06-04 15:18) 

toshi-jp

コッスンさん、ありがとうございます。

宣伝文句に“成功率100%を誇る暗殺者”ってあるからどんなに
凄いのか期待して見ていると、途中でユル~いただのオジさんに。
これって、ありかよ?と思いました。
by toshi-jp (2009-06-05 00:13) 

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