普通の生活が脅かされる時代 [ニュースから]
普通の生活が脅かされる時代
昨日(8月14日)東京を中心とした広範囲にわたって停電があり交通機関などに
大きな影響がありました。
ニュースの見出しを読んだときは季節柄落雷が原因かな、と直感的に思いました。しかし、
人災によるものでした。
クレーン船のクレーンが送電線を破損したという、ごく単純な、あきれる話です。
トシは千葉県内に住んでいますが、直接的な影響は受けませんでした。しかし舞浜の
シネマイクスピアリで友人と映画を見る約束をしていたので、停電が遅い時間に起きていたり
あるいは送電の復旧までに長時間を要していたら間違いなく影響を受けたでしょう。
それにしてもです。クレーン船で働いていた人間の不注意とは。本来なら船を停めてから
クレーンを伸ばすべきところを、時間の節約のためにまだ船が動いている最中にクレーンを
伸ばし始めたようです。
1999年に東海村で起きたJCOの臨界事故を記憶していらっしゃる方も多いでしょう。
参考: http://ja.wikipedia.org/wiki/%E6%9D%B1%E6%B5%B7%E6%9D%91JCO%E8%87%A8%E7%95%8C%E4%BA%8B%E6%95%85
http://www.nuketext.org/jco.html
東海村の事故も大雑把に言えば、作業効率を上げるためにマニュアルを無視して作業した
ことが直接の原因ではなかったでしょうか。
後々のこと(大事故に発展する可能性)を考えもせずに目先の効率だけを追求した結果
取り返しのつかないことになっています。
この種の事故のニュースを読んでいると、共通点というか一定のパターンが見えてきます。
1.事故を起こした直接の引き金は従業員の不注意や手抜き・マニュアル無視などによるもの。
2.しかしその背景には事故が起こっても不思議ではない組織(企業)の体質が必ずある。
3.組織は事故を隠そうとする。過小に報告する。責任を転嫁する。
4.人命や倫理といった、最も尊いものが軽視されている。
4.の人命軽視が一番罪が重いです。今年報道された主なニュースを見ても、殺人自動車・
殺人エレベーター・殺人湯沸し器など枚挙に暇がありません。(過激な言葉を使ってごめんなさい。
でも被害者感情的にはその通りではないでしょうか)
去年に遡ればスピード違反の電車による死亡事故や、大地震が起きたら人の安全を確保できない
耐震偽装建築。いずれも同じパターンに当てはまります。
一番恐ろしいのが、いずれも私たちの日常に欠かすことの出来ない物であること、使わない
訳にいかない物であることです。
マンションに住んで湯沸し器を使って入浴や調理をする。エレベーターに乗って降りる。
ある人は自動車で出かけ、またある人は電車で出かける。
こんな普通の生活が、危険と紙一重だなんて。自分がいくら注意していても、何の落ち度が
無くても事故に巻き込まれる恐れがあるんです。嫌な時代になってしまいました。
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